4つのメソッドの4つ目は「フードセラピー」です。
健康寿命が短くなる要因はさまざまなですが、日頃の生活習慣も大きく関与しています。
運動不足や睡眠不足、喫煙習慣、過度な飲酒、食生活の乱れ、ストレスにさらされることなどが原因にあげられます。
これらの生活習慣が続くと、糖尿病や脳卒中、がん、心臓病など生活習慣病になるリスクを高めてしまいます。
それ以外の健康寿命を短くする原因の一つに「ロコモティブシンドローム」が関与することがあります。
ロコモティブシンドロームとは、骨や関節、筋肉などの運動器の障害が原因で、立つ事や歩く事などの能力が低下してしまっている状態のことをいいます。
生活習慣病、ロコモティブシンドロームを予防するには「適度な運動」「栄養バランスがとれた食事」「良質な睡眠」などが大切です。
心臓から全身に新鮮な血液を運んでくれるのは動脈です。
また、免疫細胞やホルモンを乗せて全身を巡り、体中をパトロールして外敵を攻撃し、ダメージを受けた部分を修復する役割も担っています。
このように、私たちの健康と命を守ってくれる血管ですが、老化とともに病気や突然死の原因となる「動脈硬化」を引き起こす可能性があります。
この事は「運動セラピー・基礎編・健康寿命と血管トレーニング」で詳しくレッスンをして参りますが、「動脈硬化」を引き起こさないためには「血管にソフトな食事」が大切になってきます。
「血管にソフトな食事」とはバランスの良い食事のことで健康寿命を延ばすことが期待できます。
食事のバランスとはどういうことでしょうか。
一般的には、主食に主菜、副菜、汁物をそろえることを思い浮かべたり、ビタミンやタンパク質などの栄養素の観点から考える方も多いと思います。
食事のバランスの一つに「五味五色五法」という考え方があります。
「五味五色五法」とは、もともと中国の陰陽五行説からきているといわれ、和食の料理は、この定式を基本に作られていることが多いです。
五味とは「甘味・酸味・辛味・苦味・塩味」の5つの味覚のこと。
五味で調味料のバランスを整えます。
和食調味料の基本「さ・し・す・せ・そ」にあたる、「砂糖・塩・酢・しょうゆ・みそ」の味になります。
これらの味のどれかに偏ることなく五味のバランスを意識することで塩分や糖分の取りすぎを防ぐことができ、健康寿命を延ばすことにつながります。
五色とは「白・黄・赤・青(緑)・黒」を表し、食材の色と照らし合わせます。
五色で栄養バランスの整った食事を考えます。
一例ですが~
赤:トマト、にんじん、赤ピーマン、鮭、エビ、肉類
青(緑):きゅうり、ピーマン、青菜(ほうれん草・小松奈など)、ブロッコリー
黄:かぼちゃ、トウモロコシ、じゃがいも、さつまいも、卵
白:だいこん、ねぎ・玉ねぎ、れんこん、カブ、ごはん、パン、練り製品(はんぺん・ちくわ)
黒:黒まめ、黒ゴマ、ごぼう、海藻類、きのこ類、こんにゃく
食事をするうえで、彩が良いと食べる前から美味しそうだと感じ、食欲や消化が促され、さらには、色が持つエネルギーを感じ取ることができます。
五法とは「生・煮る・焼く・揚げる・蒸す」という調理法のことです。
五法でエネルギーのとりすぎを抑えます。
同じ食材でも調理の仕方によってエネルギー量が変化します。
以下の順番の調理法でエネルギー量をダウンする事ができます。
【揚げる>炒める>煮る>蒸す>網焼き>茹でる>生】
食事のバランスは様々な視点から考えることが大切で、食事は毎日のことなので、無理なく楽しんで続けられるという事も大切な要素になります。
継続してバランスの良い食事を心がけることで、健康寿命を延ばすことにつながりますので「五味五色五法」の考え方も、健康維持の1つの方法としてとりいれてみることも意識してみて下さい。
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